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理研BRCセミナー:多能性幹細胞からの試験管内神経分化:現状と課題

多能性幹細胞からある特定の細胞へと分化を誘導する培養方法は、アフリカツメガエルやマウスなどの発生過程を手本に、様々な方法が開発されてきた。演者らは、これまで、ヒト脳の発生と機能発現を理解することを大目的として、外胚葉誘導を試験管内で再現する方法の技術革新を推し進めてきた。一連の研究においては、外因性の位置情報シグナルが存在しない場合の「発生の基底状態」や、最適な立体場が与えられた培養環境での「細胞の自己組織化」など、古典的な発生学の手法では解き明かせなかった謎を明らかにすることができた。このように、ヒト脳発生が試験管の中で操作・模倣・再現できることは、ヒト脳研究のための新しい研究ツールを手に入れただけではなく、多能性幹細胞を活用した再生医療や疾患研究を可能にしたことを意味する。

ヒトiPS 細胞の開発成功以来、これを用いた研究が精力的に行われ、神経分化誘導法は発生学や神経科学領域に限らず、分野を超えて広く利用され始めている。このことは研究応用の加速を図る上で、非常に喜ばしい状況であるが、複雑な発生過程の再現は容易ではなく、細胞がもつ揺らぎを克服することはしばしば困難を伴う。表現型の解析や評価にもより一層の慎重さが求められている。 本セミナーでは、演者らの分化誘導技術の開発プロセスを振り返りながら、現状が抱える課題と今後の展望を議論させていただきたい。

開催日 2018年12月20日(木)
時間 14:00~15:00
対象 研究者 / 大学生 / 大学院生 / 技術者
場所 公益財団法人国際高等研究所内 研究棟B 2階216
京都府木津川市木津川台9-3
講演者 六車 恵子 主任教授
(関西医科大学 医学部 iPS・幹細胞応用医学講座 主任教授)
中継 筑波地区 バイオリソース研究センター 森脇和郎ホール
注意 当セミナーは、事前登録が必要です。
ご所属/職名/氏名/メールアドレス/参加会場を明記の上、下記メールアドレス宛にメールにてお申し込みください。
Email:riken_keihanna [at] ml.riken.jp (※[at]は@に置き換えてください。)
※つくば地区にて中継をご覧になる方で理化学研究所以外からご参加の方は、所属する大学または研究機関が発行する身分証をご持参し、守衛所にて掲示し、入講証をお受け取りください。
詳細 ポスターPDF(373KB):「多能性幹細胞からの試験管内神経分化:現状と課題」
お問い合わせ 理研けいはんな事務局
Tel:0774-98-2211